
化粧品・ヘルスケアの市場調査|「使い心地」と「安心感」を調べる視点
目次
「効果」だけでは選ばれない商品を調べる難しさ
化粧品やヘルスケア関連の商品は、効果への期待だけでなく、使い心地や香り、見た目、そして安心して使えるかどうかといった要素で選ばれます。
こうした感覚的な要素は、数字で表しにくく、人によって感じ方も異なります。そのため、市場調査でも、アンケートの数字に加えて、使う場面や感じ方を丁寧に聞き取る工夫が必要です。
本記事では、化粧品・ヘルスケア分野の市場調査で押さえておきたい視点を、一般的な観点から整理します。
化粧品・ヘルスケア分野の特徴
感覚的な価値が購買を左右する
使い心地、香り、質感、パッケージの見た目など、感覚的な価値が選ぶ決め手になることがあります。こうした要素は、言葉にしてもらう工夫が必要です。
信頼や安心感が重視される
肌や体に直接触れる、あるいは体に取り入れる商品だけに、ブランドへの信頼や成分への安心感は重要な要素です。調査でも、安心できる理由を尋ねる視点が欠かせません。
使用場面に目を向ける
いつ、どこで、どのように使うか
朝の身支度の時間なのか、夜のリラックスタイムなのか。使う時間帯や場所によって、求められる使い勝手は変わります。使用場面を具体的に聞くと、改善のヒントが見えてきます。
他の商品との併用や使い分け
化粧品やヘルスケア商品は、複数の商品を組み合わせて使われることが多くあります。併用している商品や使い分けの基準を確認すると、商品の位置づけがはっきりします。
売り場やチャネルの確認ポイント
ドラッグストアやバラエティショップ、ネット通販
化粧品やヘルスケア商品は、ドラッグストア、バラエティショップ、百貨店、ネット通販など、多様なチャネルで販売されています。チャネルによって客層や価格帯が異なる点に注意が必要です。
売り場での訴求と接客の違い
売り場では、サンプルの提供や美容部員による接客、POPによる説明など、訴求の方法もさまざまです。どのような手法が取られているかを確認すると、販売の特徴がつかめます。
表現に関するルールへの配慮
効果効能の表現には制約がある
化粧品やヘルスケア商品の効果効能の表現には、関連する法令やルールによる制約があります。調査で訴求表現への反応を確認する際も、こうした制約を踏まえた設計が必要です。
消費者の受け止め方を確認する
同じ表現でも、受け取る人によって印象は異なります。誤解を招かないか、分かりやすいかといった観点から、消費者の受け止め方を確かめておくことが大切です。
消費者の声を引き出す工夫
感覚を言葉にしてもらう質問の仕方
「しっとりする」「さっぱりする」といった感覚は、人によって指す内容が異なります。具体的な場面や、比較する商品を挙げてもらうと、感覚が伝わりやすくなります。
実際に使ってもらったうえでの感想を聞く
試用してもらったうえで感想を聞くと、パッケージや説明だけでは分からない使い心地の評価が得られます。使用前後の印象の違いにも注目しましょう。初めて使うときの反応も、貴重な情報になります。
調査結果を商品づくりに生かす視点
悩みや不満の背景を読み解く
「乾燥が気になる」「肌がゆらぎやすい」といった悩みは、背景にある生活習慣や環境とも関わっています。悩みの理由まで掘り下げると、商品の提案にも説得力が生まれます。背景を含めて理解することで、商品の訴求も的確になります。
長期的な使用実態を追う
化粧品やヘルスケア商品は、継続して使うことで評価が定まる側面があります。一度きりの調査で終わらせず、継続使用の実態にも目を向けることが大切です。
パッケージとデザインの調べ方
容器の使いやすさと持ち運びやすさ
ポンプやチューブ、スプレーなど、容器の形状は使い勝手に直結します。実際に手に取ったときの持ちやすさや、残量の確認のしやすさも、継続して使われるかどうかに影響します。
デザインが与える印象と信頼感
色や形、文字の大きさといったデザインは、商品の第一印象を決めるだけでなく、安心感や信頼感にも関わります。どのような印象を持たれているのかを、消費者の言葉で確認しておきましょう。
世代や性別による違いの捉え方
年代ごとの関心の違い
若い世代は使い心地やデザインを、年齢を重ねた世代は成分や肌へのやさしさを重視するなど、年代によって関心の置きどころは異なる傾向があります。調査では、世代ごとに結果を分けて見ることが有効です。
性別にとらわれない視点
化粧品やヘルスケア商品は、これまで特定の性別を想定して売られることが多くありました。近年は性別を問わず使える商品も広がっているため、想定する利用者を固定せずに調査を設計することが大切です。
まとめ|感覚と安心を、言葉と数字の両方でとらえる
化粧品・ヘルスケア分野の市場調査では、使い心地や香りといった感覚的な価値と、安心感という信頼の要素の両方を丁寧に確かめることが重要です。
使用場面やチャネルの違い、表現のルールにも配慮しながら、消費者の声を具体的な言葉で集めることで、商品づくりに生かせる情報が得られます。



